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農業のホームページ制作をプロが解説!デザイン事例と作り方・費用相場まで

「市場に出すだけでは、値段を自分で決められない」 「注文の受け方が電話とLINEで限界になってきた」

農業を続けながら、そう感じていないでしょうか。

ホームページは、農業でも販路と信用の入口になっています。ただし農業には、他の業種にはない事情があります。忙しい時期には更新できないこと。そして、旬の写真は年に1回しか撮れないこと。ここを踏まえずに進めると、作ったあとで手が止まります。

本記事では、Web制作歴10年以上の筆者が、農業のホームページ制作を解説します。作り方3パターンの比較、費用相場、実際に公開されている農家・農園のデザイン事例11選、農繁期でも続けるコツ、使える補助金まで順番に見ていきましょう。

なお、「費用を抑えて、まるっと任せたい」という方は、サブスク型の格安 Web制作サービスのホームページできるくん(月額数千円〜)もあわせてご検討ください!

農家がホームページを持つと変わる3つのこと

まず、何のために作るのかを整理しておきましょう。

1つ目は、値段を自分で決められるようになること。 市場出荷では価格の主導権が自分にありません。直販の入口を持てば、自分で価格を決めて売れます。中間のコストが減るぶん、同じ量を売っても手元に残る額が変わります。

2つ目は、信用の担保になること。 飲食店、バイヤー、ふるさと納税の担当者、道の駅。取引の話が出たとき、相手はまず名前で検索します。そこで何も出てこないと、判断材料がないまま話が進みません。逆に言えば、サイト上でしっかりと訴求ができていれば、それだけでライバルより一歩先に進みやすくなるかもしれません。

3つ目は、人が集まること。 就農を考えている人や、従業員の候補も検索します。求人票だけでは伝わらない「どんな人がやっている農園か」は、サイトでしか見せられません。

農業のホームページの作り方3パターン

作り方は大きく3つです。どれが正解かは「予算」「使える時間」「どれだけキャッチアップできるか」で決まります。

作り方初期費用月額期間向いている人
自作(WordPress・ノーコード)0〜数万円数千円2〜4週間(自分の作業時間しだい)冬に時間が取れる/パソコン作業が苦にならない
サブスク型のWeb制作抑えられる数千円〜最短数日〜農作業で手一杯。費用も抑えたい
制作会社に依頼10万〜100万円超1万〜数万円1〜3ヶ月ブランディングやネット販売まで作り込みたい

自作は十分に選択肢になります。ただ0から自分でホームページを作るのはかなり大変です。 また続けることはさらに大変です。田植えや収穫の時期などが重なると、更新は止まります。

そのためプロに任せるのも重要な選択肢です。

農業のホームページ制作の費用相場

次に費用です。ここでいちばんお伝えしたいのは、平均額だけを見て諦めないでほしいということです。

作り方初期費用の目安月額の目安
自作0〜数万円数千円(サーバー・ドメイン代)
サブスク型のWeb制作抑えられる数千円〜
制作会社(小規模なサイト)10万〜50万円1万〜3万円
制作会社(ネット販売・ブランディング込み)100万円〜3万円〜

業界の調査では、平均が200万円を超えるという数字も出ています。ただ、こういう調査の平均は大規模な案件に引っ張られます。 事例を見ると100万円を切ることも多く、実際には50万円以下の発注がいちばん多い、というのが現場の感覚に近いです。 「農業に何百万も出せない」で検討を止めてしまうのは、もったいないと思います。

制作会社から見積もりをもらったら、書かれていない項目も確認しておくと安心です。公開後の運用費はいくらか、修正は何回まで無料か、この2つは後で揉めやすいところです。

初期費用を抑えつつ、作業ごと任せたいという方には、当社のホームページできるくんが向いています。月額数千円〜のサブスク型で、専任の担当が原稿づくりから運用まで代行します。農園・農家のサイトにも対応しているので、「作ったあとの更新まで任せたい」という方はご相談ください!

農業のホームページデザイン事例11選

ここからは、実際に公開されている農家・農園のサイトを見ていきます。JAや大規模法人ではなく、個人・家族経営の農園に絞ったので、自分の規模で参考にしやすいはずです。

※掲載している画面は2026年8月時点のものです。各サイトは随時更新されるため、最新の内容は各サイトでご確認ください。

1. みかんのみっちゃん農園

みかんのみっちゃん農園のトップページ

みかんのみっちゃん農園は、みかんの映像をトップに置いています。作業風景の動画はブランドを分かりやすく伝えるのに有効な手段です。

2. 花の米

花の米のトップページ

花の米は「先祖代々続く専業農家」というコピーで歴史を訴求。注目したいコンテンツは「花の米の一年」。農家の1年が視覚的に理解できる良いコンテンツです。

3. あかね農園

あかね農園のトップページ

あかね農園は、メニューに「生産スケジュール」と「ふるさと納税」を並べています。いつ何が買えるかを公開しておけば、問い合わせの手間も減ります。

4. マルヘイ農園

マルヘイ農園のトップページ

マルヘイ農園は、田んぼの前でご夫婦が肩を組んで笑っている写真が印象的です。さらに「公式サイトからのご注文が一番お得です」と明記しています。モールにも出しているなら、この一文があるだけで公式サイトから買う理由になります。

5. 豊田梨園

豊田梨園のトップページ

豊田梨園は、トップで「農林水産大臣賞を4回受賞しました。」と実績を訴求。第三者の賞の名前を出したほうが早く伝わります。品評会の受賞歴があるなら、トップに置く価値があります。

6. 久松農園

久松農園のトップページ

久松農園は、ひまわり畑で軽トラの上にメンバー7人が乗った写真を使っています。メニューには「食べられるお店」があり、卸している飲食店を紹介しています。取引先の信用にも、採用にも効く見せ方です。

7. 小川ぶどう園

小川ぶどう園のトップページ

小川ぶどう園は、濃紺の画面にロゴだけを置いた潔い作りです。ノーコードツールのSTUDIOを使って制作されているようです。

8. 苺の時間 ひるま農園

苺の時間 ひるま農園のトップページ

苺の時間 ひるま農園は、「鶴ヶ島の苺狩り農園です」と一文で場所と業態を伝えています。そして予約ボタンを画面中央、左端の縦タブ、ヘッダーの3箇所に置いています。観光農園は予約が入口なので、どこにいても押せる形が効きます。

9. 美作農園

美作農園のトップページ

美作農園は、ヘッダーに繁体字と英語の切り替えを用意しています。メニューには「周辺スポット」もあり、観光の行程に組み込んでもらう意図が見えます。インバウンドのお客様が来る地域なら、参考になる作りです。

10. 紀伊路屋 長谷農園

紀伊路屋 長谷農園のトップページ

紀伊路屋 長谷農園は、じゃばらの加工品(ジュース・果皮粉末・和紅茶)を並べた写真をトップに置き、「じゃばらの効果・魅力」という説明ページを別に持っています。

11. 竹之内農園

竹之内農園のトップページ

竹之内農園は、トマトを敷き詰めた写真に「あなたはトマトを食べて感動したことはありますか?」と問いかけています。価格ではなく体験で選んでもらう型で、単価を上げたい農園の参考になります。

サイトを見て分かった、農家のHPで効く5つの要素

今回の記事を書くにあたって、候補となるサイトのトップページを1枚ずつ確認しました。そこで共通していた要素を5つに整理します。デザインの好みより、この5つがあるかどうかで問い合わせが変わります。

農家のホームページで効く5つの要素。01作り手が写真に写っている 02季節と収穫の流れが分かる 03品種名まで具体的に書く 04第三者の評価を借りる 05買う・予約する導線を複数置く

① 作り手が写真に写っている ご夫婦の写真、スタッフ全員の集合写真、家族写真など、人を前面に出している農園が目立ちました。規模が小さいほど「人」が武器になります。

② 季節と収穫の流れが分かる 年間の作業や収穫時期をまとめたページを持っていたのは、ごくわずかでした。ただ、実用性はいちばん高いと感じます。「今は何が買えるのか」は買い手がいちばん知りたいことです。

③ 品種名・品目名まで具体的に書く いくつかの農園は品種紹介のページを持っていました。米農家・いちご農家・花農家といった作物ごとの検索も拾えます。

④ 第三者の評価を借りる 農林水産大臣賞、全国いちご選手権の受賞バナーなど、認証のロゴを掲示しているところも。自分で言うより説得力が出ます。

⑤ 買う・予約する導線を複数箇所に置く 予約ボタンを1ページに複数置いたり、画面の端に縦タブで常設したりしている農園がありました。読者がどこまでスクロールしていても押せる形です。

農業のカレンダーから逆算する、失敗しない進め方

ここが本記事でいちばんお伝えしたいところです。農業のホームページは、作物のカレンダーから逆算して段取りを組むとうまくいきます。 忙しい時期と手が空く時期がはっきり分かれていて、写真は旬にしか撮れないからです。

農業カレンダーから逆算するホームページ制作の進め方。農閑期に打ち合わせと制作を進め、収穫期に旬の写真を撮りためて、農繁期は更新を月1回で回す

① 農閑期に着手する

制作の話を進めるなら、手が空く時期がいいです。打ち合わせと原稿確認に余裕が持てます。

私がこれまでの経験で感じているのは、制作が遅れる原因の多くは制作会社側ではなく、発注する側の返事が止まることだということです。返事が1日遅れると、その後の工程がまるごと1日ずつ後ろにずれていきます。農繁期に返事ができないのは当たり前なので、そもそも着手時期をずらすのが正解です。

逆に、準備が整っているお客様の場合は、納期が3割ほど短縮できるイメージがあります。時期の選び方だけで、それくらい変わります。

② 旬の写真は「年に1回しか撮れない」

これがいちばん見落とされる点です。収穫期を逃すと、その作物の写真は来年まで撮れません。

制作が遅れる原因として、原稿と写真素材の準備はいつも上位に来ます。他の業種なら撮り直せますが、農業はそうはいきません。 なので、サイトを作ると決める前から撮りためておくのがおすすめです。畑の様子、作業風景、箱詰め、出荷、家族。スマホで構いません。

③ 更新は「無理ない形」で設計する

毎日更新は農家には無理です。最初は月1回くらい設計しておきましょう。旬の情報と、いま出荷している作物を書き換えるところから。 更新頻度を低く見積もっておけば、放置して情報が古くなることも防げます。ホームページは公開してからがスタートですが、そのスタート地点を無理のない設定にしておくことが大事です。

④ 繁忙期は止まる前提で、先に伝える

「6月から9月は連絡が取りにくい」と最初に共有しておきましょう。それが分かっていれば、制作会社側もスケジュールを組み替えられます。黙っていると、お互いに困ります。 繁忙期の更新まで任せたいなら、運用込みで受けてくれるホームページできるくんのような形が向いています。

ネット販売を入れるか、名刺代わりで十分か

ホームページを作るとき、多くの方が迷うのがネット販売を入れるかどうかです。 結論から言うと、最初から入れる必要はありません。ネット販売は受注、梱包、発送の手間が増えます。その手間が増えるのは、たいてい収穫と出荷でいちばん忙しい時期です。

判断の軸は3つあります。出荷量に余力があるか。梱包と発送に人手を割けるか。単価が送料に耐えるか。ここが揃っていないなら、問い合わせフォームと電話で受けて、後からネット販売を足すほうが現実的です。

ネット販売をする場合は、特定商取引法にもとづく表記(事業者名・所在地・連絡先・返品条件など)が必要になります。ここは制作を頼む相手に確認しておきましょう。

なお、楽天・Amazonなどのマーケットプレイスとの使い分けもあります。新しいお客様と出会うのはマーケットプレイス、リピーターとブランドを育てるのは自社サイト、という併用が現実的です。先ほどの事例でも「公式サイトからのご注文が一番お得です」と明記している農園がありました。まさにこの使い分けです。

農業のホームページ制作に使える補助金

ホームページ制作に使える補助金もあります。販路開拓の取り組みとして認められるためです。

制度補助上限補助率
小規模事業者持続化補助金通常枠50万円(特例枠は最大250万円)2/3

小規模事業者持続化補助金は、個人事業主の農家も対象になります。ホームページ制作を含む販路開拓の取り組みに使えます。

ただし注意点があります。ホームページ制作だけの単独申請は認められず、ほかの販路開拓の取り組みとセットで申請する必要があるとされています。また、要件や金額は年度によって変わります。申請を考えるなら、必ず最新の公募要領を確認してください。 また金額枠の割に書類の作成や申請などの手間もかかります。よく検討してから利用を判断されるのが良いでしょう。

参考:https://hojyokin-portal.jp/columns/nogyo_hojyokin_guide
参考:https://hojokin-hack.com/subsidy-agriculture-2026/

補助金が取れなくても始められる価格帯もあります。前述のとおり、月額数千円から作れる方法もあるので、補助金の結果を待って動けなくなるよりは、小さく始めてしまうほうが早いこともあります。

まとめ

農業のホームページ制作について解説しました。ポイントを振り返ります。

  • ホームページは販路と信用の入口。取引先も就農希望者も、まず検索する
  • 作り方は3つ。選ぶ基準は「予算」「使える時間」「どれだけキャッチアップできるか」
  • 費用は平均額で諦めない。数年使う前提のトータルで考える
  • 効く要素は5つ(作り手の写真/季節の流れ/品種名/第三者の評価/買う導線)
  • 農業のカレンダーから逆算する。農閑期に着手、旬に撮影、更新は無理ない範囲で設計
  • 補助金も使えるが、要件は年度で変わるので最新の公募要領を確認する

ホームページは公開してからがスタートです。最初から完璧を目指さず、旬ごとに育てていくつもりで始めるのがちょうどいいと思います。

なお、依頼先の見極め方や契約時の注意点は、業種を問わず共通する部分も多くあります。詳しくはホームページ制作会社の選び方もあわせてご覧ください。

「農作業で手が回らない」「費用は抑えたい」という方は、月額数千円〜で専任担当が対応するホームページできるくんに、一度ご相談ください!

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岩田 真
株式会社できるくん代表取締役2015年にWeb制作会社として株式会社ユーティルを設立。Webディレクター・営業担当として、3年で上場企業を含む50社以上のホームページ制作に従事。2018年よりWeb制作会社をマッチングするプラットフォーム「Web幹事」を設立、2025年に老舗PEファンドに事業売却。現在はAIを活用した中小企業支援を行っています。

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